近藤太香巳社長は、東証1部に最年少で上場しながら、社長のキャリアは20年。スーパー・セールスマンの講演は、代ゼミのカリスマ先生の授業を受けているようでした。
GMOの寄付講座 第7回目
2006年6月8日(木)18:00?19:30
早稲田大学 8号館 B102号教室
(株)Nexys(4346) 近藤社長
近藤太香巳氏の略歴は、こちら。
講演では、これまでの苦労話を語ってくれました。雑誌『プレジデント』のロングインタビューがネタ的に重なっています。
高校2回辞めたドロップアウト組。今で言うフリーター・ニートだった時に、何となく手にした求人誌に掲載されていたのが、プッシュ電話の訪問販売。100軒行くと、99回帰れと言われ、同時期に始めた50人中48人が辞めた。それでも、右ポケットに笑顔を確認する鏡、左ポケットに欲しかった車の写真を入れて、喰らいついていきました。車が欲しいという小さな希望が、東証一部上場会社社長という大きな希望に変わっていったそうです。
「できなかったらどうしようよりも、できたらすごいぞと思う」
根性は、すごいと思います。
そういう方なので、ネクシーズの新卒説明会(40回)は、全部社長自身が話すんだそうです。
「企業は、面接する前に面接されている」
のだそうです。
社員が若いので、若い人から相談を受けるそうです。自分が何をしたいのかわからないという人には、わからなくて当たり前。自分が、感性でどう感じるか。何となく面白そうと思う気持ちを信じるようにアドバイス。
起業を目指す人には、情報がありすぎる。考えて考えて考えて、動けなくなる。動きながら考えると、景色が広がってくると諭すとか。
「あきらめなかったら、挫折はない。成功するまでやり続ける」
「ピンチとチャンスは、隣り合わせ」
「感動できる人が、感動させられる」
「成功者は、成長者」
「向き不向きより、前向き」
「学歴よりも学力」
「体格よりも体力」
「知識よりも知恵」
「人が輝けば、会社は輝く」
「人は、説得しても動かない。納得したら動く」
と名言が次々に出てくるのは、営業マンの面目躍如と言ったところでしょうか。
「棚からボタ餅」の話は、面白かったですね。あれは偶然落ちてくるのではなく、人生ジタバタするから、床が揺れ、棚に伝わり、落ちてくるんだそうです。
大半は、自分の半生の話でしたが、自社のビジネスについても、説明してくれました。大きな三角形を描き、ピラミッドの頂上は、自分で調べて買う人。ボトムは、興味のない人。その間の大多数は、興味はあるのだが、自分で決められない人。ネクシィーズは、このどちらともいえない人を顧客に変えてきた会社なんだそうです。
冷蔵庫は、何する機械かわかるけど、WOWOWはわからない。簡潔に顧客に説明するノウハウが、成功の鍵。
広告代理店のビジネスモデルが変わってくる。家庭教師の派遣は、広告に50億円使っている。。問合せ1本のあたりにすると10万円。加入率が50%なので、顧客獲得費は20万円。これを3万円の月謝で回収している。
ネクシィーズの場合には、500サイトと提携し、プレゼントに応募する30万人の興味の対象を教えてもらう。この人たちにテレマーケティングを仕掛けるワンストップのソリューションを提供することで差別化。
【Q&A】
Q:人を育てる上で大事なことは?
A:愛情。かわいいから、うれしいし、腹も立つ。
【参考】
ネクシィーズ中間決算説明資料(PDF) 2006/6/5
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