USEN宇野康秀の挑戦!カリスマはいらない。
和田 勉 日経BP 2006/4
(株)USEN(4842) 宇野康秀社長の実像に迫った本です。エイベックスに出資、Gyaoを始め、ライブドアの株主になるなど、話題の方なので、これまでのキャリアを理解するにはよい本でした。
印象に残ったのは、違法配線の問題への取り組みです。総延長22万キロのケーブル網を「合法」にするために、750万本の電柱をチェック。00年8月期決算で、「施設負担費用等」約239億円を計上。1年をかけてやり遂げたのは、すごいと思います。
他に印象に残ったのは、以下の部分です。
P.131 インフラとコンテンツは、理論的なビジネスと感情的なビジネスという気がしますね。(中略)コンテンツ・ホルダーからすると、「インターネットに出して、何キロビットでコーディングして」なんていわれると、「面倒くさいから、もうやってよ」なんてことにもなるわけですし、インフラ会社さんからすると、「あそこのプロダクションの社長とあそこの社長は仲悪いんで」なんてわからないでしょうし。
P.157 個々の会議も長かった。それは、社長の宇野が、会議の中で多用な考えを出しつくすことを重視していたためだ。(中略)議長の宇野は、「それはそうだけど、こっちの可能性はどうなの?」とすべての選択肢を検討することにこだわる。
近々お話を聴く機会があるので、楽しみです。
では。