GMO寄付講座:グッドウィル・グループ 折口会長

「プロ経営者」の条件
 GMOの寄付講座の第1回目に行ってきました。

 2006年4月13日(木)18:00?19:30
 早稲田大学 8号館 B102号教室

 定員200名のところに500人応募があったそうです。GMOの熊谷会長が、「超一流の経営者しか呼んでない」と豪語するだけあって、ものすごい人気です。


 私が学生だった90年当時、キャンパスに来る企業人は、ソニーの課長さんとかでした。市場に出てきたばかりの「マビカ」(フロッピー版)に学生がビックリしていたのを思い出します。それが、今は、キラ星のようなベンチャー企業の経営者が講演してくれます。時代は変わりました。
 冒頭に、ネット証券設立の記者会見を終え、駆けつけた熊谷会長から、あいさつがありました。最も尊敬する経営者、グッドウィル・グループ(4727)の折口雅博会長を最初のスピーカーとして呼べるところに、熊谷さんの偉大さがあると思います。あいさつを終えると、両手を添えてマイクを折口さんに渡しました。
 折口さんの講演は、1時間という短いものでしたが、素晴らしいものでした。私が学生時代には、原稿を棒読みする企業人がいましたが、今は、言葉で人の心を動かせる人が、会社を動かす時代なんですね。
 講演内容は、「「プロ経営者」の条件」に沿ったものでした。しかし、本人の口から出る言葉というのは、やっぱり重みが違います。こういう経営者の言葉を直接聞ける学生は、ほんとうに幸せだと思いました。
 折口さんが、最も強調していたのは、経営理念の重要性でした。「グッドウィルグループ10訓」をひとつひとつ丁寧に説明してくれました。
 常にハングリーであれと呼びかけ、イ)拡大発展、ロ)社会貢献、ハ)自己実現を掲げます。常に、見えるところに貼っておくことで、潜在意識に訴えかけるのだそうです。
 「2.夢と志を持ち、常にチャレンジせよ」を1番最初に持ってこないのは、社員が浮ついてしまうからだそうです。逆に苦しくて嫌な「1.お客様の立場にたて、究極の満足を与えよ」をあえて最初に掲げる。「売り上げなくして、全てなし」ということを一番に考えるんですね。
 「4.物事の本質を見抜け、雑音に動じるな」では、辛いときにこそ進歩している。行動が合理的なら、そこは我慢する時と説きます。
 「7.スピードは力なり、変化をチャンスと思え」。漠然と怖いと思ってはいけないのだそうです。わからなくなったら、細かな項目にブレイクダウンしてみて、点数をつけてみる。1点でも多い方が勝ちなんだそうです。結婚も、この手法で決断できるとか(笑)。

 その他に印象に残った言葉は、以下の通りです。
・売上高930億円(04/6期)→1421億円(05/6期)に伸びたところに、グッドウィルグループの強さがある。普通の企業では、1千億円から50%も伸びない。
・成功には、成功する原因がある。
・経営者は、自分に才能がある必要はない。才能のある人のモチベーションを高め、最高の仕事をしてもらえばよい。
・人をコントロール(control)することはできない。マネージ(manage)する。
・長所を伸ばせば、短所はカバーされる。
・経営者は、経営のスペシャリストでなければならない。順送りで役員になった人が通用する時代は終わった。
・夢より大きなものはない。志より高いものもない。
・思い描き、強く念じ、行動すれば、現実のものとなる。
・まず、一番デキる人の真似をする。ユニークさを出すのは、その後でよい。

 最後の質疑応答で、質問しました。

Q:事業をしていて最も辛かった時に、家族とどのようなコミュニケーションをしましたか。
A:奥さんには、何も話しませんでした。

強い経営者だと思います。

成功への熱い思いを君に
【追記】
・講義が本になりました。
成功への熱い思いを君に
 ビデオは、こちらで見れます。

では(^^)/^

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