GMO寄付講座: サイバード 堀主知ロバート会長

GMOの寄付講座の(第4回目)に行ってきました。

2006年5月18日(木)18:00?19:30
早稲田大学 8号館 B102号教室
CYBIRD(4823) 堀 主知ロバート会長

 堀会長の略暦は、こちら
 ミドルネームに先入観を持っていたのですが、商売センスのある関西人だなと思いました。


 現在のサイバードを設立するまでに、いくつもの会社を立ち上げて、経営者としての経験を積んでいます。アメリカだとよく聞く話ですが、日本だと少ないですね。しかも、各社が、違うビジネスで、商家の血を引いていると思いました。
 最初の3つの事業で資金調達の大切さを知り、後半の3社(ホテル川久、など)でビジネスモデルの大切さを学びます。
 携帯向けのコンテンツ事業に参入するきっかけも、2週間で4回も携帯を海に落とされて、電話帳のバックアップがあったらいいなと思ったことなんだそうです。苦労人のおじいさんから「よく気がつく人になれ」と言われて育ったおかげですね。
 人間は、「怠け者、忘れ者、さびしんぼう」なんだそうで、そのニーズを捉えた企業が伸びるそうです。携帯でいえば、端末で振込みができれば便利ですし、電話番号は暗記できませんし、明日また会うのに電話で話すわけですね。
 携帯電話での決済サービスが大きく変わるということでした。いま、さまざまな会社が参入していますが、この3つのニーズを満たした会社が勝ちそうですね。
 そんな堀会長がたどり着いたのが、「経営は継続なり」ということです。経営というのは、問題解決の連続。今日、たいへんな問題を解決したら、すぐ、次の問題が起こる。ただし、ひとつ問題を解決したら、次に同じ問題が起きても動じなくなるのだそうです。

 印象に残った言葉は、以下の通りです。
 
・ベンチャーは、何もないのだから、知恵を出すしかない。
・つらいことがあっても、一人で飲み込めるやつしかリーダーになれない。弱音を吐いたら、社員はいなくなる。
・ファイナンスの勉強をすること。同じ条件で事業を始めたら、それを知っているかどうかで大きな差が出る。
・経営者は、腹を決めたら、決してあきらめない。社員には夢を与えること。
・経営者の喜びは、社員と成功の喜びを分かち合えること。

【Q&A】
Q: 悩み事は、どうやって解決しているのか。
A: 甲と乙のどちらがいいかというようなものは、他の人に相談できる。しかし、本当の問題は、誰にも相談できない。そういう時には、部屋にこもって考え抜く。そうすると何らかの結論がでる。ただ、こればかりやっていると、バランスがとれないので、対極のものを持っておく。ルマンに出るとか、ウェークボードやるとか。 

Q: トリプルプレイについてどう考えているか。
A: 放送について大学で教えているといつも喧嘩になる。業界の人の考え方は、堅すぎる。ネットと放送は、すでに融合しているし、これからも加速する。ただし、その2つだけを取り上げてどうなるかではなく、もっと広いチャネルの中での話しになる。マーケティングでいえば、リアルの店舗、雑誌、TV、イベントなど顧客との接点は複雑になっている。iモードの立ち上げ時期に、複雑系の話が出たが、100×100通りの組み合わせを細かく分析できた人が勝つ。
 
Q: 携帯の発展方向について
A: まだ、操作が難しい。1つのユーザーフェースで、さまざまなことを制御できるような技術が必要ではないか。

Access 荒川会長

【参考】
モーニングスターでの堀会長のインタビュー 2002年
【関連記事】

1.グッドウィル 折口雅博会長
2.ディー・エヌ・エー 南場智子社長
3.フルキャスト 平野岳史社長
4.サイバード 堀主知ロバート会長
5.ACCESS 荒川享社長
7.ネクシィーズ 近藤太香巳社長
8.レックスホールディングス 西山知義社長
9.サイバーエージェント 藤田晋社長
10.USEN 宇野康秀社長
11.横浜市 中田宏市長
12.GMO 熊谷社長