「超」入門失敗の本質
鈴木 博毅 ダイヤモンド社 2012/4
『失敗の本質』は、海外で事業をする時に読み返したい本です。本書のような入門書で読み返すのも良いと思いました。
敗因の一つであるレーダーの件は、p.156
日本でもレーダーの開発は進めており、マイクロ波を発生させるレーダーの主要装置マグネトロン研究については、アメリカより進んでいたといわれまています。
しかし、日本軍には理解してもらえません。マリアナ沖海戦後の「天山」の逸話。
帯同していた日本人科学者が苦労して取り付けたレーダーを、戦果にあせる攻撃隊のパイロットたちが全部取り外してしまい、その代わりに魚雷を搭載して出撃した
人は、自分が見たいものを見てしまう例は、p.193
- ガダルカナル作戦では、実際は10倍近い米海兵隊が大火力で待ち構えているにもかかわらず、大本営の確認不足により、少数で急行することを現地軍は要求された
- インパール作戦の牟田口司令官は、最前線の兵士に「食料がなくても弾薬がなくても戦える」と叱咤激励した
- 沖縄戦では、現地軍が効果的に進めていた内陸部抗戦を、大本営の航空戦力至上主義により飛行場奪回の戦闘へ転換
全く、過去の問題ではありません。
では。