【本】米中衝突

米中衝突 中公新書ラクレ 手嶋 龍一 , 佐藤 優  2018/12/7

2018年はトランプ大統領が世界経済を動かしました。2019年も同様でしょう。商売やるうえで、従来以上に国際政治の理解が重要になっていると思います。

まえがきは、INF条約を破棄することが、米中衝突の幕開けとなる見方。こういう感じ取り方が大切なのだと思いました。

第2章は米朝会談。金日成主席もトランプ大統領も長老派というのは、重要な指摘です。

朝鮮半島問題を理解するのに必要な、アチソンラインの知識。朝鮮半島の統合で、新しく引き直されるのでしょうが、70年前の歴史的な経緯を知っておく必要があります。 朝鮮半島が安定すれば、中国の勢力が拡大し、日本にとって地政学的リスクが増す します。

中国が周辺国との摩擦を高めている理由を、大陸国家の論理で海洋進出をしているという観察も新鮮でした。たしかに、大英帝国は、国を抑えるというよりは、港(都市)だけを抑えて、他はいい加減でした。誰も居ない東シナ海ですら面で抑えようとする中国に、周辺国は違和感を感じています。

2019年も波高しですね。