【本】2100年の科学ライフ

2100年の科学ライフ


ミチオ・カク  NHK出版 2012/9

100年単位の科学の動向を解説した本。ファイマン教授もそうでしたが、英語圏には、こうした質の高い啓蒙書が多いですね。最先端の科学を、平易な言葉で説明するのは、本当に難しいことです。何を言わなくていいかをわかるには、その分野を極めないとできませんので。

コンピュータ、人工知能、医療、ナノテク、エネルギー、宇宙、経済とめぐって、第8章では人類の未来を語っています。東洋と西洋の文化の差を象徴する2つのことわざはp.407。

The squeaky wheel gets the grease.

出る杭は打たれる

シンガポールについても、リー・クワンユー首相との思い出に触れています。

一流の科学者がシンガポールに来たがったものの、とどまるのはわずかだったのである。やがて、ひとつの理由がわかった。シンガポールには、科学者を引き留められるだけの文化的な楽しみや魅力がなかったのだ。

p.408

未来の天才を組織的に見つける取り組みについても触れていますが、どうでしょうか。

それぞれの予測も興味深いのですが、紹介されている引用も良かったです。


Where there is no vision, the people perish.

Bible, Proverbs 29:18 King James Version 

No pessimist ever discovered the secret of the stars, or sailed to an uncharted land, or opened a new doorway for the human spirit.

Helen Keller 

The roots of violence: 暴力の根源

Wealth without work, 労働なき富

pleasure without conscience, 良心なき快楽

knowledge without character, 人格なき知識

commerce without morality, 道徳なき商売

science without humanity, 人間性なき科学

worship without sacrifice, 献身なき信仰

politics without principles. 理念なき政治


MAHATMA GANDHI 
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