【本】サムライと愚か者

【本】サムライと愚か者 山口 義正 講談社 2012/3 オリンパス事件の本。

題名は、 ウッドフォード 元社長の言葉から。

「日本人はなぜサムライとイディオット(愚か者)がこうも極端に分かれてしまうのか」

ちょうど、映画が公開されています。

これも、直系家族な組織の命運は、社長の資質に大きく依存しており、その判断が誤りであったときに、修正する仕組みがないことを浮き彫りにしています。それは、財務担当者のこちらの言葉に象徴されています。p.87

「森さん、あなたは誰のために仕事をしているのです」

森の返事にウッドフォードはよほど衝撃を受けたらしい。後に報道各社のインタビューでこの時の森の言葉を繰り返し語って聞かせている。

「菊川さんのためだ」

事件が起こった時のイギリス人と日本人の差が象徴されるのがp.187の大手証券幹部社員の言葉。

日本人は名誉を重んじると言われながら、大抵の人は重大な場面になるとどこかで腰が引けてしまう。無難な落とし所を探そうとするんだな。しかし欧米人はそういう時には徹底的に戦うから

非常に参考になりました。