【本】ロシア・ショック

ロシア・ショック
大前研一 講談社 2008/11

チャイナ・インパクト(02)、東欧チャンス(05)に続く新興国解説本。実際に現地を回りながらレポートに仕上げているので、参考になります。先日のNHKスペシャル『世界同時食糧危機(2)食糧争奪戦』でも、映ってましたね。

プーチンへの高い評価、北方領土の早期解決などは、従来と変わりません。もっとも重要なのは、2020年の世界情勢を踏まえて、ロシアを位置づけている点だと思います。GDP規模で、日本は2位から4位に転落。5位にはインドが肉薄している状況で、どのような位置を占めるのか。
この問題は、日本政府にかかわらず、製造業企業にも当てはまるでしょう。外務省(国際部)が、英語が通じる国(企業)だけを相手にしていればことたれる時代は、名実ともに終わりそうです。
アメリカ、NIES、中国ときたブームが一巡し、結局、グローバルに配置をしなおす時代となりそうです。隣の国でありがなら、ロシアの情報はあまりに少ないですね。この手ごわい国との付き合い方のヒントは、北欧諸国にありそうです。

では。