【本】第五の権力

第五の権力—Googleには見えている未来
The New Digital Age
Reshaping The Future of People, Nation and Business (2013)
エリック・シュミット ダイヤモンド社 2014/2/21 櫻井 祐子 (翻訳)

グーグル元会長のシュミット氏にが、インターネットの社会への影響を考察した本。内容については、原題の方が、よく示しています。共著者に、ジャレッド・コーエン氏を得たことで、単なるビジネス本ではなく、政治・軍事にまで視野を広げた考察になっています。

70億人がネットにつながる未来はバラ色ではありません。国家、戦争、テロの形が変わっていく下りは、なんとも気が重くなってきます。
本書は、現実世界と仮想世界の2面性を描いていますが、Pokemon Goの後では、一部境目が曖昧になってきていますね。
SNSの普及で雑誌Timeが、Person of the Yearに”You”を選んだのが2006年。人々は、第5の権力を握るかもしれないと思われましたが、その10年後に問題になったのは、フェイクニュースでした。

2018年に、ローマ人の物語を読んでも、民主政の限界は、変わっていないと感じます。今年は、自由な市場、民主主義、表現の自由と私が信じてきたものの価値が問われる年になりそうです。

では。