NHKスペシャル取材班 講談社現代新書 2017/7
2016/9に放送されたNHKスペシャルの新書版。2016年に発表された国勢調査で初めて人口減少が確認されました。それは、地方の限界集落の話ではなく、、全国の8割以上の自治体で減少となったのです。今後50年で39百万人が減る国で何が起こるのかを調べています。
豊島区、夕張、島根県で実際に起こっていることを読むと、深刻さが伝わってきます。撤退戦を戦うよりないのがわかりました。その先進事例が夕張です。「政策空き家」が日本中にできるのでしょうね。目先の家賃収入より、事後のインフラ支出が大きい。システム投資のように感じました。
リストラの影として、子供に夢がなくなったことを指摘しています。地元の高校への進学希望者が3分の1だとか。
島根県雲南市は、2005年に「財政非常事態宣言」を行い、「住民組織」を結成。行政サービスを移管。そのメンバーが高齢化で亡くなるという現状が描かれていました。
シンガポールも、中華系国民だけを見ればそれ以上に少子高齢化なのですが、移民を受け入れることでしのいできました。移民という選択肢を選ばないのであれば、こうした現実を受け入れるより無いのだと思います。
では。