高橋さんの最新作。主張は、おおむね月刊誌などで書かれたことに沿っています。最近の財政タカ派の巻き返しを受けて、新刊ラッシュになってますね。
外為特会については、p.92で触れています。
外国為替資金特会の資産は、約120兆円、負債は約100兆円で、20町円もの積み立て・準備金を持っている。(中略)
世界の先進国で日本のように多額の外為資金を持つ国などない。(中略)
日本の場合、外為資金の規模は約100兆円だから、名目GDP比にすれば20%にもなるが、普通の国ではせいぜいGDP比2%までだ。
「変動相場制のトリレンマ」として、固定相場制、独立した金融政策、自由な資本移動が、同時に成り立たないことを示し、為替介入よりも、金融政策によるマクロ経済政策の協調を訴えています。ちょうど、財務金融委員会で、今回の円高による損失が明らかになってました。
・ロイター 2008/10/28 「外為特会の評価損は23.9兆円、円高進行で」
これに限らず、行政のあり方について、元官僚以外の人から、一般の人にわかる形で議論がでてもいいですよね。新聞の力が落ちたともいえましょうか。
では。