清武 英利 講談社 2016/7
シンガポールのプライベートバンキングのルポ。一部、『タックスヘイヴン』と重なっていますが、実名を使ったノンフィクションです。
初出は、週刊現代2014年ですので、パナマ文書(2015年8月)より前ですので、当時と今では、プライベートバンクの印象が、随分違ってしまっています。しかし、シンガポール政府の対応、金融機関の激しい競争、富裕層の投資行動、国税の動きは、参考になりました。
後日談を補足すると、1MDBをめぐり、スイスの銀行BSIの免許を取り消し、ファルコン・プライベート・バンクも、資金洗浄に関与したと処罰しています。
2004年に始まったシンガポール政府の富裕層取り込みは、移住プログラムが2012年に終了。パナマ文書、1MDB、トランプ大統領の誕生を受けて、節目を迎えています。
では。
参考