ウォーレン・バフェット華麗なる流儀
Dear Mr.Buffett by Janet M. Tavakoli
東洋経済新報社 2010/1
著者は、先日ご紹介した『世紀の空売り』
のマイケル・ルイスとソロモン・ブラザーズで同期。どちらも、サブプライムについて書く時期に着ていたのが興味深いです。
本書の位置づけは、冒頭の言葉のとおり。
本書はウォーレン・バフェットについての本でもなく、彼の人生についての本でもない。アメリカ史上最大の信用バブルがはじけようとしている時、わたしはバフェットからランチの招待を受け、バリュー(価値)に注目するようになった。あるいはバリューの欠如に注目するようになった。これが本書のテーマである
サブプライム本も、バフェット本もそろそろ食傷気味ながらも、読む意味はあります。バフェットの言葉で印象に残ったのは、次のようなものでした。
Memo to “The All-Stars”
The five most dangerous words in business may be “Everybody else is doing it.” … So, at Berkshire, let’s start with what is legal, but always go on to what we would feel comfortable about being printed on the front page of our local paper, and never proceed forward simply on the basis of the fact that other people are doing it. p.79
世界有数の資産家ではあるのですが、
バフェットとマンガーの二人がバークシャーで得ている基本給は、それぞれ10万ドルにすぎない。.82
一方で、
ウォーレンは富の大半を65歳以降に築いています。p.471
それは、投資先を見る確かな目があったからです。
悪い企業を良い経営者が率いているよりも、良い企業を悪い経営者が率いているほうがいい。p.192
返せない人にカネを貸してはならない、理解出来ないものには投資してはならない。p.228
政府の対応として印象に残ったのは、ジェファーソンの言葉。
Government big enough to supply everything you need is big enough to take everything you have. p.441
今の日本のことを言っているようにも思えました。
では。
Amazonの書評を読む