娘に贈る12の言葉
ジム ロジャーズ 日経 2007/4
クォンタム・ファンドで名をはせたジム・ロジャースのエッセイ。MONEY Japanに連載されていたころからいいエッセイだと思っていましたが、本になって再読して、さらに納得のいく内容になっています。
投資家にとって大切なこととは、
大きな流れを見ること。ビッグチェンジがあるところに、ビッグチャンスがある。それを見極めるためには、自立した考え方をし、疑問を持つことだ(P.142)
素晴らしい人生を歩むためには、「お金をもらえなくても、やりたいことをやるべきだ」ということ。それが成功への鍵だ。(P.20)細部に注意を払えるかどうかが成功と失敗を分ける。
(P.20)株に投資をするときには、すべての財務諸表に目を通し、細かい注意書きも見落とさない。経営側が発表した財務諸表や見通しに関しては、すべて裏をとることにしている。そして、「その会社のことはウォール街にいる98%のアナリストよりも知っている」といえるようになるまでは投資をしない。(P.21)
自分の足で世界を回っただけあって、世界情勢の分析は地に足着いたものになっています。中国に対してはポジティブで、インドに対してはネガティブですね。
歴史を振り返ると、16世紀にはスペインが世界を支配し、18世紀においてフランスは最も裕福な国だった。そして19世紀は大英帝国の時代であり、20世紀はアメリカの時代だった。そして21世紀は、中国の時代になろうとしている。(P.67)
日本については、ちょっと厳しい見方をしています(P.102)。21世紀の日本の命運を左右するのは、少子化と財政赤字について、対応できるかどうかですね。
ハっとしたのは、こちらのコメント
地球上に存在する約200という国の数は、これから100年後には300から400になっているだろう。(P.113)
日本は、いくつの国になっているのかと考えてしまいました。
では。