大前研一 小学館 2009/2
大前さんのアメリカ論。冷戦終結以降、懐の深さを失ったアメリカを批判しています。テロとの戦いについては、まず、テロリストを生み出した原因は何なのか、その反省に立たねばならないとしています。オバマ政権が、中東との「デタント」に取り組む必要性を説いています。
第3章で反米感情の広がりを論じるのですが、面白いのが、ベトナム戦争以降の大統領が南部出身であること。フォードがミシガンである以外は、
- カーター(ジョージア)
- レーガン(カルフォルニア)
- ブッシュ(テキサス)
- クリントン(アーカンソー)
と確かに流れが変わっています。オバマ(イリノイ)で流れが変わるでしょうか。
第4章は、アメリカのジャーナリズムの堕落を批判します。その衰退した原因を「持てるもの」になったからと分析。アルジャジーラやNHK BSを使った世界のメディア利用法は、一読の価値がありました。
では。
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