【本】ライブ・エンタテインメント新世紀

ライブ・エンタテインメント新世紀
北谷 賢司 ぴあ総研 2007/6

北谷さんのエンタメ論。中抜きがすすむ音楽業界で、イベント・マネジメントの重要性を説いています。そもそも、この業界の構造を学術的に説明できる人が少ないので、貴重な本となっています。
また、単なる業界本という枠に収まらず、国際ビジネスでの交渉術として読める箇所もあります。
ビッグ・アーティストのワールド・ツアーになると、それだけで数十億円が動くので、ひとつの「企業」を運営するような規模ですね。法律、税務、経理、舞台のプロが活躍するのですが、各自は日本企業のようなモラルをグループとして持っているわけではない。その一団に対して、交渉をするには、各スペシャリストの実務を知った上で対応しなければ、結果は出ません。冷たいハンバーガーの話が出てくるのですが、異文化コミュニケーション・スキルも必要なのがわかります。
こうしたマネジメントができる人材が日本に育たないのが危機だと指摘。トヨタ復興も大切ですが、こういう人材が日本のマンガやアニメを引っ張る必要があるのだと思います。

では。

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