ペルー旅行記をお届けします。
第1章 ペルーへの道
これまで、50カ国を旅してきた。年齢も40歳が近くなり、人生の折り返し地点。前半戦を振り返る時期になった。
旅先で、印象に残るところといえば、何ケ所か思い浮かぶ。自然でいえば、アマゾン川とビクトリア滝。だいたい、船で4泊5日の旅して、まだ川のまんなか(マナウス)というのは、信じられない。また、象のウンコを避けながら歩いていくと、突然轟音の正体と出会うビクトリアの滝は、ちょっと近づくだけで、「雨が降っている」状態になる。
そうはいっても、私は遺跡マニアなので、印象に残るのは、世界遺産で取り上げられるような遺跡。
瑞々しい森の中に突如浮かび上がるアンコール・ワットは、アジア人としての誇りを思い出させてくれた。エジプトのルクソールの王家の谷を歩けば、まるで月面にいるような錯覚に陥った。
でもなんといって、No.1は、南米ペルーのマチュピチュなのだった。
人類が生まれたのがアフリカのジャングルならば、なんで、こんな遠くのしかも山の上に、精緻な石造りの遺跡があるのか、わけがわからない。遺跡までの美しくて楽しい列車旅行とあいまって、いまでの私の心の故郷状態なのだった。
というわけで、もう一度、マチュピチュに行ってみようと思う。