5G時代の姉妹都市

5G時代になったら、姉妹都市を24時間サポートで考えるようになるのではないでしょうか。たとえば、富山県高岡市が、介護支援で財政破綻しかかっているとしましょう。行政コストをこれまでと違う視点で削減していかなければなりません。

たとえば、見守りですが、家族や介護士にすべてお願いしするのは、無理があります。たとえば、部屋では、AIBOのようなペットロボットにセンサーがつく。街には、R2D2のようなロボットが夜中になると清掃と夜回りをするようになったとしましょう。彼らは世界中のどこからでもリモートコントロールができる。センサーを通じて集められた情報は、Buutzorg Web のようなグループウェアで共有されるとしましょう。

高岡市の職員A子さんは、娘を保育園に迎えに行くため、午後4時で帰宅。その時新たに姉妹都市になった、スウェーデンのウプサラ市は、午前8時。高岡市から派遣されているB係長は、PCを眺めながら、市街の清掃ロボットの稼働状況を見つめます。

同市には、ビュートゾルフ高岡を運営する民間企業のC担当も赴任。高岡市の午後10時に、アルツハイマー症の疑いのあるDさんの生体反応がなくなったと、部屋備え付けのAIBOから警告を受け取りました。C担当は、B係長に応援を依頼。B係長は、Dさんの付近を清掃しているロボットに作業を中止し、捜索にあたるよう指示します。B係長のパソコンは、4画面に分割され、4台のロボットから送られてくる映像をリアルタイムで点検。Cさんが、コンビニから帰ってくるところを補足したため、無事を確認とC担当に報告。
C担当は、東京に住むDさんの息子さんに通報するのは、翌朝にすることにしました。

高岡市は、月次でビュートゾルフ高岡に対して、見回り費用を請求。Dさんの息子さんは、毎年高岡市にふるさと納税をするようになりました。

一件落着すると、スウェーデンは、午後4時。B係長も日本時刻の午前0時までには、清掃ロボットをベース基地に戻します。

高岡市のもうひとつの姉妹都市である ブラジル連邦共和国・サンパウロ州・ミランドポリス市 には、日系ブラジル人のE子さんが働いています。早めのランチから戻った彼女は、 正午に B係長から、本日の報告を受領。残り5時間、緊急事態に備えます。午後5時に日報を高岡市のA子さんにメール。この時、日本は午前5時。6時に起床した彼女は、緊急事態が無いことを確認し、フレックスを使って午前10時に出勤しました。

今年は、米軍が、アメリカらドローン機を操作し、イランの司令官を殺害して騒然としました。軍事技術は、いつか民間に下りてきます。5Gが普及すれば、前述のようなサービスも実用化されることでしょう。

ここでのポイントは、24時間のカバー体制、複数の担当者の協業、日本語対応です。日本人が夜勤でカバーしようと思ったら、ブラックな職場にならざるを得ません。グローバルに8時間ずつ3の時間帯をカバーする体制ができれば理想的です。人件費が安い国と組めればなお良いです。

次が、協業ですが、民間だけで解決すると、限界があります。ビュートゾルフのように官民ボランティアが、一体になって対応できる仕組みが理想的です。

最後が日本語。第一のグローバル体制を組む時、最後にネックになります。機械翻訳は進むでしょうが、緊急対応の時に外国語で話をするのは、やはり限界があります。日本語話者が働いている地方自治体は世界で少ないので、姉妹都市の奪い合いになるのではないでしょうか。

理想は、逆に、高岡市が英語対応し、他の2都市に対して、同様のサービスを提供することです。もしも、行政サイド、ビュートゾルフサイドが、3都市共通で同じSaaSサービスを使うようになれば、コミュニケーションが容易になります。どこか成功例がでてこれば、追従する自治体が増えるのではないでしょうか。個人情報の扱いなど、超えなければならないハードルは多いですが、高齢化問題は、差し迫った危機であり、のんびりしてはいられません。

では。