日本人へ 危機からの脱出篇
塩野 七生 文春新書 2013/10
月刊文藝春秋のエッセイ。不思議なほどに、ローマから学ぶことが多いですね。塩野さんの切り口も、良いのですが、引用句も選び抜かれています。
冒頭は、マキャベリの言葉。
“it is better to act and repent than not to act and regret.”
― Niccolò Machiavelli, The Letters of Machiavelli
今なら、前原さんに送りたい言葉でしょうか。
指導者に求められる資質は次の5つである。知力。説得力。肉体上の耐久力。自己制御の能力。持続する意志。ユリウス・カエサルだけが、このすべてを持っていた。(「遊びのすすめ」より)p.79
小林秀雄。
政治とはある職業でもなくある技術でもなく、高度な緊張を要する生活である p.210
賢者とは、歴史からも経験からも学ぶことができる人で、愚者は、歴史からも経験からも学ぶことができない人、 p.228
p.231のパーフェクト・ヨーロピアンには笑いました。
戦争について。p.234
ヨーロッパ人は少なくとも、過去の戦争は自分たちにも責任はあった、と思っている。だがアジア人は戦争を、旧帝国主義国のせいだと信じて疑わない。自分の過去に対して疑いをもたない人間は、不都合なことがあると、それを他人のせいにする。
米国で流行ったジョーク。世界に4つ、絶対にないもの。p.236
- アメリカ人の哲学者
- イギリス人の作曲家(クラッシック)
- ドイツ人のコメディアン
- 日本人のプレイボーイ