【本】検察が危ない

検察が危ない (ベスト新書)

郷原 信郎 ベストセラーズ 2010/4

年初、国会の焦点になっている問題を考え直すために読書。この本が出てからまだ1年経過してないのですね。その後いろいろあって、政治は混沌としていますが、検察の問題点はこの新書の中で手際よく整理されています。

改めて思い出すのは、検察の問題は、最近突然でてきたものでないことです。埼玉土曜会の事件も取り上げられており、特捜、メディア、世論が流れを作ってしまう問題が指摘されています。これは、日本人の文化まで遡及する問題なんでしょうね。
検察を軍隊、司法記者クラブを従軍記者に例えているのですが、『一下級将校の見た帝国陸軍 』を思い出しました。

現場を知る人の指摘としては、検事の労働環境が捜査に及ぼす影響を指摘している点がありました。石部金吉であったはず銀行員が、バブル時代に無定量に働かされた結果不良債権の山を残してしまったのを思い出します。日本人の勤勉さが、裏目に出て思考停止に陥る例は他にもありそうです。

では。

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