菅原 琢 光文社 2009/12
選挙結果の分析。メディアに流れる「解説」がいかに薄っぺらいものか教えてくれます。
00年代に起こったのは、農村部と都市部(中年・若年層)の投票行動の変化。これが、振り子のように単純にswingするものではないことをデータが教えてくれます。
しかし、安倍内閣以降の自民党は選挙においてこうしば分析を徹底できず、効果的な対策を打てなかったのを明らかにしています。 本書では触れられていませんが、民主党の小沢さんが幹事長時代に行った選挙対策は、この分析と整合性があります。政権交代可能な2つの党ができた以上、単純に風が吹いただけで自民党に票は戻らないとされています。
本書がよろしくお願いします。に出て1年が出て、内閣支持率が急低下しましたが、次の選挙はどうでしょうか。本書を読むとその結果がまた興味ふかいものになること請け合いです。
俗説に惑わされなくなるという効果はもちろんのこと、投票結果を分析するというのは、民主主義の発展にとっても重要なものだと思いました。
では。
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