【本】大前流心理経済学

大前流心理経済学 貯めるな使え!大前流心理経済学 貯めるな使え!
大前 研一 講談社 2007/11

 これまでさんざん日本のために提言をしてきた大前さんですが、ついに、「心の問題」に帰結したようです。いま、グリーンスパン氏の本「波乱の時代」を読み始めたのですが、印象に残るのは、アメリカの立ち直りが早いという点です。


 FRB議長に就任すると同時にブラックマンデー。アジア通貨危機、9.11にいたるまで、アメリカはさまざまな危機に直面するのですが、回復も早い。今回のサブプライム問題も、反応はすばやいですね。日本の銀行家で1兆円の損失計上と増資を決断できる人は何人いるでしょうか。
 こうした立ち直りの速さで賞賛されるのは、かつては日本人でした。オイルショック、円高危機など必死の努力で跳ね返してきました。その後の停滞。その原因が心理なのか。まだ整理がつきません。
 その結論が、さらに「第7章 一人の人間が世界を変える」なのであれば、さらに考え込んでしまいます。たとえそうだとしても、メシア出現を待つのではなく、政権を担当するまで7年下積みをしたサッチャー首相のようなリーダーになる/育てることが必要なのだと思います。

 では。(^^)/~