【本】人類の終着点 

人類の終着点 戦争、AI、ヒューマニティの未来  (朝日新書) – 2024

エマニュエルトッドへのインタビューが収録されていました。

目次

  1. 戦争、ニヒリズム、耐え難い不平等を超えて
    エマニュエルトッド
    現代世界は「ローマ帝国」の崩壊後に似ている

ウクライナ戦争が明らかにした「西側の失敗」

西洋はもはや「世界の嫌われ者である」

グローバル化が産み落とした「新たな搾取」

欧米はすでに「寡頭制」で動いている

「民主主義のために戦っている」という妄想

輝かしい「民主主義」の自愛は、もう戻ってこない

アメリカは「ニヒリズム」に支配されている

「最悪の自体」はまさにこれから起こる

本当の意味で「帝国以降」の世界がやってくる

新たな世界秩序の中で、日本はどう立ち回るのか

人工知能によってもたらされた「知性の劣化」

人類には「歴史の感覚」が必要である

たとえ「民主主義」が終わろうとも

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【AIの要約】


グローバル化が産み落とした「新たな搾取」とは、先進国が不労所得者国家となり、その他の国の安い労働力を搾取するという世界観です。

ニヒリズムというのは、プロテスタンティズムの崩壊。

昨年の時点で「最悪の事態はまだ来ていない」と言ってますが、トランプ政権の政治をみていると当たったというべきでしょうか。

印象的なコメントは以下のとおりです。

中国が今後10年、15年の間に南シナ海や台湾問題で軍事的にアメリカを凌駕することは妨げないと私は考えています。しかし、人口動態を見れば、私たちは、新たな不機能を心配する必要はないことがわかります。p.40

アメリカと、アメリカの「同盟国」という言葉は適切ではありません。「保護国」や「家臣」といった言い方が適切でしょう。(中略)
 世界はアメリカ抜きである種の新しいバランスを簡単にみつえることができると、私は革新しています。ロシアでは、正教会の、つまりキリスト教のバックグラウンドを持てます。同様に、中国では、共産主義や儒教的なバックグランドをもつこともできるし、サウジアラビアやイランでは、イスラム教のバックグラウンドを持てるのです。p.40

しかしアメリカはそうはいきません。なぜなら、食料、機械、せいさん、生活水準を世界に依存しすぎているからです。つまり、世界には不安定な部分が残ることになります。その不安定な一点とは、アメリカなのです。p.42

民主主義が終わろうとも、人類の歴史は続くというのは、ある種の達観ですね。

では。

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