【本】改革の虚像

改革の虚像; 裏切りの道路公団民営化 (新潮文庫)

櫻井よしこ 2006年11月

道路改革の第一幕は改革派が敗れてしまったが、必ず、近い将来、第二幕がある。p.212

 ガソリン税の話で持ちきりですけども、櫻井さんは、このように予言していました。今の道路財源の話を理解するためには、まず、道路公団の改革を振り返るのが、早道だと思います。

ずいぶん前のような気もしますが、つい数年前のことなんですね。小泉構造改革の目玉、道路公団改革の3年間を丹念に追っています。猪瀬さんの批判は、さておき、一連のやりとりを追っていくと、「この国は誰のものなのか」考えるようになります。

福田首相は、当時、官房長官だったんですよね。当時の対応を見ていると、今回の道路財源問題のスタンスもよくわかります。

  5兆7000億円の道路特定財源を含む10兆円の強のお金こそは、彼ら(族議員と道路官僚)の力の源泉だ。それをどこに箇所づけして分配するか、そのお金の分配は、すさまじい権力を生み出す。p.110

いま、同じ思いを感じていますね。

では。