No Rules リード・ヘイスティングス エリン・メイヤー 2020
ネットフリックスの企業文化を解説した本。実は、創業者2人は、ブロックバスターのアンティオーコCEOに、同社のネット部門になると売り込んでいる。50百万ドルという価格を蹴ったブロックバスターズは破綻。2022年7月現在、ネットフリックスの時価総額は840億ドル。
この成功の原因はなにか。ネットフリックス・ルールは以下の通り。
- 社員の意思決定を尊重する
- 不要な社内規定を全部捨てよ
- 承認プロセスは全廃していい
- 引き留めたくない社員は辞めさせる
- 社員の休暇日数は指定しない
- 上司を喜ばせようとするな
- とことん率直に意見を言い合う
それがNo rule と言われるのは、次のようなことがあるからです。
- 休暇規定も、経費の事前申請も、意思決定の承認もなし
- 希望すれば全員に「機密情報」がメールで送られてくる
- 入社直後に独断即決で数百万ドルの契約にサインしてもいい
- 部下も上司の要改善点を率直に指摘する。相手がCEOでも
- 「並の成果」の社員には、十分な退職金を払って辞めてもらう。
こんな文化を直系家族な会社が作れるでしょうか。
10章では、『異文化理解力』のメイヤー教授が具体的に各国にある拠点の文化の違いを分析して対応しており、参考になりました。