オランダの電源構成(2022年)は、右図のとおり。日本と同様に火力への依存が高いですが、日本の割合が異常なのでしょう。
原発への依存も下げてきたのですが、ウクライナ戦争でエネルギー価格が高騰したことをうけ、2023年6月新規の原発2基を建設することを決定しました。
直系家族のドイツが原発ゼロを転換できないのに対し、絶対核家族なオランダは、すぐにエネルギー政策を転換しました。
太陽光発電の割合が日本よりも大きいのも納得です。
オランダの最高標高は321mなので、水力発電には向きません。代わりに、風力発電が17.9%と2番目の割合になっています。オランダといえば風車ではありますが、官民挙げて風力発電に取り組んできた結果だと思います。
再生可能エネルギーによる発電は、全体の40%。2023年上期には、この割合が46%にまで上昇しています。プーチンのおかげで、オランダは、よりグリーンになったといえるでしょう。
オランダのこの動きに、日本企業も貢献しています。2020年、オランダのエネコを三菱商事と中部電力が買収しました。オランダといえば、化石燃料の王者、シェルがあります。しかし、そのシェルでさえ再生可能エネルギーに取り組んでいます。
シェルとエネコ、オランダ沖合で760メガワットの洋上風力発電の開発案件を落札 | Shell 日本
シェル(本社:英国)とエネコ(本社:オランダ)はこのたび、Hollandse Kust (west) VI洋上風力発電所の事業権を獲得しました。建設予定の洋上風力発電設備は、約760メガワットの発電能力を持ち、オランダ北西部沖合約53km ...
オランダでノウハウを蓄積した三菱商事は、日本の風力発電での入札でニュースになりましたね。
まるで三菱商事憎し? 再エネの産学連携に必要な公正さ
日本がイノベーションを起こすための切り札ともいえる産学連携。だからこそ、各大学は自らが世間から何を期待されているかを認識する必要がある。
国会議員が逮捕される結果になりましたが、オランダのエネルギー政策は、日本も学ぶところがあろうかと。
では。