中島美嘉とオーバー30

BEST
BEST
 中島美嘉が、新曲出しましたね。もう一度、「BEST」を聞きなおしています。どうして、30代より上の層(以下、オーバー30)が、彼女の歌にハマるのかなと思っていたのですが、こうして聞きなおしてみると、仕掛けがあるんだなと思えるようになりました。


 2001年に「傷ラブ」でデビューした時に、彼女は18歳。普通に考えれば、一回り上の層に彼女の歌を届けるのは、難しいはず。しかし、STARSとWILLは、秋元康。CRESENT MOONは、松本隆作詞ですね。まず、詞の世界で、オーバー30を抑えているのがわかります。
 CRESENT MOONは、松田聖子の「秘密の花園」と同じ月なのかなと思えたりして。

あなたの生き方を教えて 1秒ごとに

あなたのたよりないとこ
かばってあげたい

あたりは、彼女が歌っていた「気弱な彼氏」が見えてきます。

WILLに出てくる「”あの頃”」は、菊池桃子の卒業の中にある「あの頃」 ですかね。

記憶が星座のように
ひとつになって教える

というのも、オーバー30には、グっとくる歌詞ですね。

 RESISTANCEから、中島本人の作詞が始まるのですが、まだ、「世界」ができるところまでは行ってないですね。そうしたトライが続いて、FIND THE WAY。ガンダム。これも、オーバー30に響きますね。

 その後、いったん、中島本人の歌詞をいったん止めて、外部の人に戻すんですね。それが「雪の華」になる。中島美嘉の世界を最も引き出せるのは、中島美嘉の詞とは限らないんですね。
中島は、「君と僕」の世界ですが、雪の華では「キミとボク」になるんですね。

 このあと、また詞は、中島に戻っていきます。雪の華のヒットで、逆にアーティストに流れが行きましたか。雪の華からGLAMOROUS SKYまでの2年間は、実は、シリアスな期間だったかもしれません。GLAMOROUS SKYは、自身初のオリコンシングルチャート1位となるわけですが、これも、NANAというオーバー30に響く線があったのでした。

というわけで、あの中島美嘉ですら、ボリュームゾーンの30代を取り込まないと、今の日本ではヒットにつながってませんね。こうしたマーケティング感覚は、見習いたいものです。

では(^^)/^
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