スコットランドを旅して、意外だったことのひとつに、モノづくりへのこだわりがありました。博物館に入ると、蒸気機関の父ジェームズ・ワットが、スコットランド出身であることが知るのでした。
エマニュエル・トッドの家族類型の地図を眺めると、スコットランドが、直系家族地域なのがわかります。
資本主義がイギリスから発達したのは、親と同居しない絶対核家族的な文化が、大航海時代に有利に働き、世界中にリスクを取って出ていったおかげで資本蓄積が進んだからだと思っていました。
しかし、お金があるだけでは、蒸気機関車は動きません。イングランド人(絶対核家族)が貿易で得たお金をスコットランド人(直系家族)の技術に投資したことが、資本主義発展の鍵だという仮説を思いつきました。
そういう視点で見ると、フランスも同じ組み合わせが国内にありますね。ドイツは直系家族だけなので、産業革命が遅れました。デンマークは絶対核家族だけなので、こちらも遅れてますね。
そうすると、東洋で日本が産業革命の先陣を切ったのかも説明できますね。徳川幕府は直系家族な文化なので、産業革命が起こらなかったが、絶対核家族的な薩長が政権を取ったら、産業革命が実現したと。
明治政府の重鎮は、政権を取って3年後の1871年に欧州に視察に行ってますね。徳川幕府(直系家族)では違法でしたから、木戸孝允、大久保利通、伊藤博文(絶対核家族)の腰の軽さが際立ちます。
直系家族的な会社に意気消沈している若手のみなさん、絶対核家族的な人との交流で、会社を変えましょう(笑)。