Working Abroad Index 2022が発表されていました。
首位がメキシコ。日本は52カ国中47位。オランダは22位でした。
これは欧米の駐在員の感想であって、中国から日本に出稼ぎに来ている人の意見ではありません。欧米人ですので、漢字の壁があるのは事実ですが、細かく見ると事態が深刻なのがよくわかるはずです。
まず、15項目もあって、Top10に入っている項目が一つもありません。日本が鎖国を続けている間に、世界がさらに遠くにいってしまったのだと思います。
最も、順位が高かったのが、Travel & transit。世界に冠たる日本の鉄道をもってすれば、もっと順位が高くてもよさそうなものですが、オランダの方が評価高いですね。日本は道路が悪すぎますし、鉄道も、ラッシュがまだ解消されてないのだと思います。
Safety & security が25位ですね。日本人は治安の良さを誇りにしてきましたが、この低い評価は衝撃ではないでしょうか。駐在員は、コンドミニアムを与えられているので、住まいの周辺の治安は、他の国の方が良いと感じるのかもしれません。
仕事関連の評価が軒並み低いですね。オランダが高いのは実感しますが、メキシコ以下かと思うと残念な結果です。日本も、地方は能力の高い外国人の需要が高いのですが、そもそもインターナショナル・スクールがないなど、インフラ不足が祟り、ミスマッチになっています。ここまでイメージが悪くなった以上、「出島」を作るよりないなと思っています。
日本は友達や親しみやすさなどで低迷していますね。もともと外国人に慣れていなかったのが、高齢化で悪化してないでしょうか。
オランダのHousing が49位と酷いのは納得です。物件が少なく、バブルが発生して賃料が高騰したからだと思います。利上げ局面に入りましたので、バブルが弾けるでしょう。
ドルベースの評価で世界中で働く駐在員にとってみれば、物価や賃料の安い(良い暮らしのできる)都市が、家族を魅了するのは必定。広い家で、召使いを雇って、子どもたちをインターナショナルスクールに通わせることができるなら、メキシコがウェルカムなのはよくわかります。この競争を勝ち抜かないと一流の人材が日本に来てくれないのですね。挑戦は続きます。