ニューヨーク・タイムズの2022/1/15 にクルーグマン教授が寄稿してました。
The secret trimph of economic policy
Opinion | The Secret Triumph of Economic Policy (Published 2022)
Why Covid-19 cost us fewer jobs than the dot-com bust.
アメリカが、コロナ不況で失った雇用は、ドットコムバブル崩壊時よりも軽かったというお話。米国の失業率推移はこちら。
「軽かった」とはいえ、3.7%から8.1%へ4.4%ポイント悪化したのですが、2021見込みでは5.4%へ低下しています。2年間の悪化度は、1.7%ポイントとも言えるでしょう。
ドットコムバブル崩壊時は、4.0%から2年かけて6.0%まで2.0%悪化していますね。バブル崩壊前のレベルに戻るのは2018年です。
2020年のthe bipartisan CARES Act と2021年のthe American Rescue Plan が効いたという分析。失業を抑えたのだから、そのトレードオフであるインフレは仕方がない。失業は単に収入が減るだけでなく、労働者の尊厳も傷つけると。
そう言われると、日本の失業率が異様に見えてきますね。これだけ自粛が続いたのに、2.4%から0.4%ポイント悪化しただけ。これほどの衝撃があったのに失業率も物価も動かない日本が不気味ではあります。