年末・年始のごあいさつ 2017 – 2018

2017年もお世話になりました。本年のごあいさつです。

2017年レビュー

政治・経済

2017年は、チャイナ・シフトな一年でした。2016年にトランプ大統領が誕生し、そうなるかもとは思っていましたが、あっという間に東南アジアは中国色に染まっていきました。
シンガポールでは、自転車共有サービス、モバイクが始まったかと思ったら、物流会社のGLPやCWTが、中国系企業に買収されました。アマゾンが上陸して風景変わるかと思いましたが、アリババ系が頑張っております。

スリランカに行ったら、ハンバントタ港の港湾運営権を中国企業が取得してました。恐るべし一帯一路

1999年。ウランバートルからシベリア鉄道でモスクワに行った時、列車に乗っていたのは、中国製の衣料品を大量に背負い込んだ行商のおばちゃんでした。沿線のロシア住民が待っていたのは、安くて質の良い軽工業品だったのです。

2016年のアジア住民が待っているのは、中国からの投資でした。中国は15年間で投資家になりました。

2017年は、サイバーがリアルの世界を変え始めた年でもありました。たとえば、ECの発達で、倉庫が大型に、ハイテクになっています。労働集約的な職場だった倉庫が、IoTのフロンティアになっています。

仕事

シンガポールで独立して3期目。仕事の仕方もわかり、安定しました。2012年頃の進出ラッシュは収まりましたが、企業買収の相談は多かったです。企業価値の算定のお手伝いをしました。

加えて、シンガポールから学ぼうというお客様のお手伝いもしました。テクノロジー企業、物流会社を調査して、シンガポールをより深く学ぶことができました。

システムのご相談もありました。世界でビジネスを展開するには、システムが不可欠です。クラウドが発達し、大企業でも活用が進んでいますが、ランサムウェアの衝撃に揺れた年でもありました。

幹部研修(財務・会計)の仕事も増えました。日本企業が本格的にローカル幹部を育てようとしているのを実感しました。我々の子供の世代は、日本人というだけでは日本企業の管理者にはなれないでしょう。

東京でコンサルタントをしている時には、ほどんど海外出張行きませんでしたが、シンガポールを拠点とすると、気軽に行くようになりました。2016年は、ホーチミン(ベトナム)、クアラルンプール(マレーシア)、コロンボ(スリランカ)、ヤンゴン(ミヤンマー)などに行きました。

ASEAN諸国の景気回復を実感しました。スリランカとベトナムは、伸びると思いました。マレーシアは、順調に伸びているのですが、政治の評価が低すぎです。ミヤンマーは、インフラ以外は、ちょっと早いかなと。

2018年の展望

チャイナ・シフトが加速するでしょう。下記のGDPのチャートを見ながら、自分のポジションを考え直さなければなりません。

中国は、人工知能でも世界をリードし、ITプレーヤーとしてもアジアを席巻しそうです。QRコードのモバイル・ペイメント。電気自動車のシェアなど新しいビジネスの背後に中国の投資家が出て来ることでしょう。

企業合併に例えれば、日本は、インドとASEANを合併しないと御三家に対抗できないのでは?

仕事は、海外進出支援、システム支援、次世代育成の3本柱を強固にしていきたいと思います。

本年もよろしくお願いします。