私の父の世代は、日本で働くのが正解でした。初任給は1万円(÷360円= 28ドル)でしたが、出世するポジションも空いていました。1995年に役員になっていれば、月給100万円(÷80円= 12,500ドル)もあったでしょう。給料が450倍になる国はなかなかないです。

では、これから生まれてくる子供は、どこで育てるのがよいでしょうか。彼らが働き始めるのは2050年あたり。ゴールドマンの予測によると、日本のGDPはインド、インドネシアにも抜かれています。
中国はそこまで経済成長しないと思いますし、為替がPPPなのは、ちょっと置いておいて、この予測が正しいとしたら、どうでしょうか。
子供がずば抜けて優秀なら、日本企業でも稼いでいけるでしょう。しかし、そうでもない場合、GDPが大きい国で働けるようにしておいた方が、サバイブする可能性は高まります。同じ寿司職人でも、海外で働く方が稼げるのがわかってきたので、説明が容易になりました。
ここで考えどころなのは、これから伸びる国は、権威主義的な国が多いことです。オランダのような自由な国で育ったら、こうした国で働くのは躊躇するでしょう。娘の場合には、「テイラー展開」(テイラー・スウィフトがコンサートをやるような国に行くこと)したくなるかもしれません。
これまでは、オランダのような自由な国で自主性や想像力を与えたいと思ったかもしれませんが、子供が成人するときの世界は、我々の青春時代とは全く違うかもしれないのです。
では。