王 利芬 李 翔 角川書店 2015/4
中国国営放送の元人気キャスターによる、ジャック・マー伝。私は、1990年に上海に行った時に、”Thank you” が通じなかったのを覚えています。虹橋空港も、おんぼろで、地下鉄もなく、市内走るトローリーバスは、危ないから乗るなと言われていました。
この2年前の1988年に、杭州師範学院の英語科卒業したのが、馬雲氏でした。当時の中国で、英語に打ち込むことが、容易なことでないことはわかります。しかし、これが、彼に幸運を呼び込むのです。
馬氏は、1992年に翻訳会社を設立。当時、杭州に翻訳会社はなかった。
1995年、杭州市は安徽省阜陽市まで通じる高速道路を建設しようとしていた。その事業にはあるアメリカの投資会社が絡んでいたが、事業開始から1年が経っても、その会社はまだ契約で定められた投資額を払っていなかった。そこで、杭州市はジャック・マーにアプローチし、アメリカに行ってその会社と交渉するように依頼した。p.34
英語を勉強したことが、彼にアメリカ行をもたらし、これがインターネットとの出合いになったわけです。基礎教育が、自分のやりたい仕事を引き寄せる良い例ですね。
馬氏は、アリババ創業までに、三度の起業に失敗しています。その都度、経営を学びながら、志を曲げない姿には、学ぶところが多かったです。
永不放弃(Never give up) ですね。