【本】保守の遺言


保守の遺言
中曽根康弘  角川oneテーマ21  2010/5
名著。政治的なスタンスはともかく、政治家としての姿勢を引き継いでいかなければならないと思いました。

最も印象的なのは、リベラル・アーツともいうべき、基礎的な素養の重要性を説いているところ。難しいのは、1年生議員には、ほぼ不要でも、大臣として諸外国のトップとやりあうようになったら必須なところ。政治家に求めるというよりも、国民がそのような姿勢で接しないといけないんでしょうね。

次が、印象に残った世界の政治家評。レーガン、ゴルバチョフ、胡耀邦など、これだけのスケールで比較できる政治家が日本にいなくなりましたね…。

意外に思ったのが、中曽根さんが、野党の効用を説いているくだり。サッチャーも、7年間の野党時代に政治家として自らに磨きをかけ、首相になってからその成果を出しています。

困ったときに、地金で勝負というのも、政治家以外の人にも伝わるのではないでしょうか。最後は、地金で戦うんですね。

では。

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