世界史の分岐点 佐藤優 SB新書 2022
この年齢になると、一般教養の大切さが身にしみます。橋本先生の本は、いつも勉強になるのですが、これも例外ではありませんでした。
ここ30年の日本はひどいものだ、いいところがなかった。
p.6
経済だけをみても、中国に軽く追い抜かれ、インドにも追い上げられ、足踏みを続けている。かつての英国病ならぬ、日本病である。中流層は没落し、若者は希望を失い、地方は荒廃している。
ほんとに、これに尽きます。その原因の分析は、
第1に、時代の変化を、読み損なった。胃ガンなのに、胃もたれと思い込み、胃散を飲み続けているようなものだ。
p.6
第2に将来への投資を怠った。将来にそなえるためには、将来をしんじなければならない。将来を手に入れるには、現在を犠牲にする有機が必要だ。それなのに、過去の成功にこだわり、現在に引きずられてきた。気づけば財布は空っぽだ。
第3に、優れたリーダーを選ばなかった。いまも選ぶつもりがない。選ぶための仕組みもない。
日本についても希望を捨てていません。
この国の1億人あまりの人びとが、平和に充実した人生を送れること。生き甲斐をもって働き、それぞれの場所で精進して、社会に、そして世界に貢献できること。日本の文化が、科学技術が、産業が、世界の人びとにかけがえのない価値を提供すること。世界の人々と、理解しあい、豊かな交流ができること。それができれば合格点ではないか。
p.7
本書では、経済、科学技術、軍事、文明の4つについての転換点について議論しています。
- 経済については、多極化
- 科学技術は、脱炭素。核融合発電と量子コンピュータ
- 軍事は、米中衝突
- 文明は、旧大陸の復活
言われてみれば、旧大陸を嫌ったキリスト教徒が、新大陸に渡り、覇権を得たのですね。その覇権が再びユーラシアに戻るかもしれない。そう考えると、いろんなことが見えてきました。
では。