BBC vs. NHK

ムンバイの同時多発テロのニュースを見ました。BBCとNHKを並べてみていたのですが、改めて、取材力の違いがわかりました。
NHKは、冒頭だけ取り上げて次のニュースに行きましたが、BBCは30分現地からのレポートを織り交ぜて、背景に迫っていました。後になって、NHKも現地からのレポートが入りだしますが、ひどい画質でした。
報道する姿勢も、BBCはこれはインドにとっての9.11だという見方でしたが、NHKは、数あるテロ事件の中の大規模なものという感じでした。この結果、スタジオから伝わってくる緊張感が違っていました。
スイッチを消した後にいろいろ考えます。世界の覇権がイギリスからアメリカに移ってだいぶ経ちます。その後も、イギリスが国際社会で確固たる地位を保っているひとつの要因が、この情報収集力でしょう。日本の相対的な国力が下がる現在、情報収集力は、このままでいいのでしょうか。
NHKは、各県に支局をおき、甲子園出場校の紹介ビデオを作る力はありますが、インド最大の商都で起こっている事件を中継する力、分析する力がありません。
NHKで改革が進んでいますが、日本の行く末を考えれば、受信料をいくばくか下げるようりも、国益からみて取材力の再配置(Global Relocation)をお願いしたいところです。
YouTube革命後の世界では、むしろ、高校紹介は、学生にHDカムコーダを渡して作ってもらい、プロのジャーナリストを世界の最前線に配置するのではないですかね。

では。