オランダ人の俯瞰性

オランダ人と仕事をしていて感心することのひとつに、全体を把握する力があります。あるオランダ人経営者のノートを見た時に、現場のオペレーションがどうなっているのか、きれいなフローチャートにしてました。その図が、とてもシンプルかつ、的を得ていたので、感心しました。

たとえば、下図は、オランダのコンサルティング会社、メタボリック社が作成した資源の流通図。

https://www.metabolic.nl/projects/total-global-material-flows-2010/

私は、世界の資源がどう使われているか、数字を全部書き出そうという発想がありません。こうやって川上から川下まできれいに調べ上げて図にする力が、オランダ人にあると思います。

日本人は、逆に、目の前の細かなところに注目するのが得意ですね。いまや世界から注目されているオタク文化しかり。「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」を地上波で全国放送する国は、他にあるでしょうか。どんな職業も平等で、それぞれが登るべき山があるというのが日本である気がします。

なぜ、オランダ人に全体把握能力があるのか。思いつくのは運河です。「世界は神が作ったが、オランダはオランダ人が造った」と言われるほど、干拓地が広いです。国中に水路が張りめぐらされているので、水位の管理を間違えれば水路沿いの全員が水害にあいます。オランダ人にとって、川上から川下までの水系(システム)を把握し、どの水門を開けたら、どの地域の水位がどれだけ上がるか知ることは、死活問題でした

似たような例を、ロボット利用でも見ました。オランダでは、ペッパーのようなヒューマノイド・ロボットは造っていません。しかし、Pepperをハンデキャップのある人がどのように利用するかを分析し、利用料金が問題点になることを把握。中間組織を作って投資家を呼び込み、レンタルによって現場の利用を促すというスキームを実現していました。

日本は、従業員が数十人しかいない工場でも、ロボットを造ってしまうことですね。たぶん、儲かってないと思いますが、細かすぎて伝わらない技術に現場は喜びを感じているのではないでしょうか。両国が助け合える分野は、そこかしこにあると思っています。

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