世界的な保守化

米国大統領の就任演説を読みました。

https://www.whitehouse.gov/remarks/2025/01/the-inaugural-address/

世界的な保守化が決定的になったと感じました。

私が最初にアメリカに行ったのが1989年。日本に経済的に追い上げられていた時でしたが、
ベルリンの壁が崩壊。自由な世界が広がる希望を持って日本に戻りました。

翌年、中国に行きました。一人当たりGDPは日本の30分の1でしたが。マブチモーター大連工場を見て、中国の躍進を確信しました。中国も豊かになれば自由化が進むと予想できました。

ロシアに行ったのは1999年。シベリア鉄道の駅に停まるたびに数百人の人が集まっていました。国内にモノがなく、中国から乗ってくる行商から生活物資を買うしか無い状況でした。社会主義の失敗は明らかでした。

しかし、トランプ大統領の打ち出した施策は、30年前のアメリカとは真逆。むしろ、中露に近いものになっていました。米中露首脳会談をやったら、意外に気が合うのではないでしょうか。

これまで65カ国ほど歩いてきました。グローバルサウスと言われる国は、権威主義的な国が多いです。私の住んでいるオランダも、極右政権になりました。少なくとも2030年ぐらいまでは保守的な世界になりそうです。

自由な社会は今後ますます貴重になるでしょう。振り返ってみると、私は恵まれた社会人生活を送ることができました。世界のどこにいても、PCさえあれば仕事ができ、自由な暮らしを楽しめる。この考えのもと、シンガポールとオランダを生活拠点に選んできました。特にオランダは、私のような同調圧力を苦手とする人間にとって理想的な居住地でした。家族とともに、ストレスをほとんど感じることなく暮らすことができています。

オランダに移住したいという相談は、日本の若い女性からが多いのですが、彼女たちの選択の幅が、私の世代に比べて狭くなっていると実感しています。どんな仕事をするかとともに、どこに住むかも重要な選択肢になりますね。

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