グローバル化の終わり

 ゴルバチョフ氏が亡くなりました。お悔やみ申し上げます。

 ロシアの反応は複雑ですね。世界史は変えましたが、その後のロシアの混乱は、筆舌しがたいものがあったのでしょう。社会主義経済がどのようなものだったのか、いまの若い世代にはわからないと思います。私は1990年に中国に行きましたが、何もかも足りない「没有」(メイヨウ)でした。

 ベルリンの壁が崩壊したのが1989年11月。その月、私はニューヨークで国際会議に出ていました。香港からの参加者はいましたが、東欧・中国からはいませんでした。

 あれから30年。私は中国、ロシア、東欧をはじめ、世界中に行ける世界を行きてきました。私の社会人人生はグローバル化の30年でした。シンガポール、アムステルダムでフリーランスとして働けたのは、グローバル化のおかげでもあります。

 グローバル化は、いつ始まったのでしょうか。単に国境を超えるということであれば、アフリカで生まれた人類はベーリング海峡を越えて南アメリカまで達するわけですから、「始めから」というのもしかり。

 株式会社が国境を越えるというのであれば、オランダの東インド会社設立(1602年)あたりですかね。オランダ人は帆船で日本まで来たのですから、グローバルでした。

 地球上の最適地で生産し、最適値で売るというのであれば、この30年ぐらいだと思います。それまでは行けない国がたくさんありました。1990年に北京大学とインゼミをやったときも、子供を中国に行かせてよいのかと親が心配していました。

 この3番めの意味のグローバル化は、ウクライナ戦争で終わってしまいました。写真は私が日本からヘルシンキに飛んだ時の航路です。陸地の8分の1を占めるロシア上空を飛べなくなりました。もうグローバルは望めないのです。私はウランバートルからシベリア鉄道でモスクワに行きました。みなさんが同じことができる日は、いつになるでしょうか。

 これからも、国境を越えた経済活動は盛んになるでしょうが、いくつかの地域に別れていくのではないでしょうか。ゴルバチョフ氏が作ったグローバル化の時代は、彼とともに終わったのだと思います。

では。

 

  

タイトルとURLをコピーしました