【本】テロマネーを封鎖せよ

テロマネーを封鎖せよ 米国の国際金融戦略の内幕を描くテロマネーを封鎖せよ

Global Financial Warriors

The untold story of international finance in the post -9/11 world

by John B. Taylor 日経BP 2007/11

アメリカ財務次官の回顧録。「テイラー・ルール」で知られるプリンストン大教授で、2001年に財務省次官となり、9.11以降の国際金融を担当しました。
 まず、その行動力に圧倒されます。日本の財務官も世界を飛び回っているのでしょうが、軍用機でイラクに飛ぶことはないのではないでしょうか。大学教授としても、その行動力はずば抜けています。

次に、国際金融をテロとの戦いを遂行の一部と明確に認識していること。給油どうしましょうかと悩んでいる国と、話があうのか心配になるほど統制が取れています。

日本に関して言えば、もと、日銀のアドバイザーであったことから、量的緩和に踏み切った際の対応と、為替の介入に関する生々しいやりとりに興味がひかれました。

それにしても、アメリカの財務次官は、世界のありとあらゆる金融問題をカバーしているんですね。アメリカの国益を守るためなのでしょうが、よく体力続くなと素朴に思います。これだけ体を張って、世界を駆け回ってくれるのであれば、退職後のパラシュートも大目にみようかなという気になります。

そういえば、日本では、農水省の大臣と次官が辞めましたね。

では。

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