富山県とスウェーデン国は、apple to apple でないのですが、この2地域を比較することで、私が主張するところの直系家族の罠を説明する好例であり、日本にとっても参考になると思いました。以下、感想です。
そもそも、両地域とも直系家族的な文化です。親が子供より偉く、長男に家督を継がせ、親子が同居する。直系家族の文化は、土地が限られている場合の農業や、工業に合いました。狭い田んぼを5人の子供に平等に分割していたら、すぐに効率が悪くなってしまいます。ものづくりも、親から長男に長時間技術を教えることで、質の高いモノを作ることができました。
問題は今進行している産業構造の変化に、直系家族的な文化がフィットするのかです。世界を席巻するGoogle、Amazon、Facebook、Appleは、アメリカ企業(絶対核家族)で、こうした企業が、富山から出てくるか心もとないところがあります。
ところが、スウェーデンは、デジタル競争力で世界3位。同国を見ていくと、半世紀かけて、直系家族的な文化を修正してきたのがわかります。一言で言えば、女性の社会進出を国を挙げて支援し、男性も解放しました。
家父長的な価値観を時間をかけて修正した結果、外国人の受け入れや、ITなどの新しいものを受け入れる教育を拡充。 音楽ストリーミングのSpotifyを生みました。
自分の文化を理解するのは、なかなか難しいですが、こういう研究がいろいろ進むといいですね。
では。