やや富山な人のためのRAILWAYS解説

富山人の夫婦喧嘩の話。


 http://www.railways2.jp/

 犬も喰わないとも言いますが、前作のレールウェイズが、すでに、オールウェイズとかぶっているとか、三浦友和は『死にゆく妻との旅路』で北陸やったばかりとか、突っ込みどころも満載です。

 何度か富山に行ったことのある方に、ネタバレ情報…

 「岳」ほどではないですが、立山連峰の美しい映像を堪能できます。富山市も製作にかかわっているからか、チューリップ畑の画も使われておりました。
 西村雅彦さん、志の輔師匠と、富山県人なキャスティングも楽しめます。
 中川家礼二の駅員コント好きな方は、ベタなキャスティング時点で笑ってしまうでしょう。
http://youtu.be/XwZLpMTPSEo
 米倉斉加年さんは、良い芝居しますね。帰宅して、「坂の上の雲」で大山巌陸軍大将になっていて2度ビックリ。
 富山弁がありますが、富山県以外では、字幕がつくのでダイジョウブです。
 仁科亜季子さんとのシーンは、そこだけ「映画のワンシーン」になってしまいます。映画が特別な意味を持っていた時代を知る最終世代の二人がスクリーンに映ると、画質が変わってしまいます。三浦友和さんが、他のシーンでは、自分を消しているのがスゴいとも言えます。
http://youtu.be/5-VcI4_P970
(はつ恋 1975)

http://youtu.be/MX55kPqE9cw
(潮騒 1975)
 映画「卒業」をめぐる解釈の差で、男女のすれ違いを表現していました。

 家族類型で言えば、直系家族な映画です。42年間会社に務めること。介護は嫁の仕事。そのためには女性が仕事を辞める。家の意思決定は、長男が行う。女性関係なし。離婚する時には、女性が出ていく。
 先輩が後輩を指導する。教えるのは、運転テクニックではなく、心構え。
 もはや、東京を舞台に、この設定で映画撮るのは、もう無理なのでは?富山であれば、リアリティはありますが、富山人はもう一度結婚してくれとか言いそうになのですが…
 マーケティングからいえば、演歌マーケティング顕在というところでしょうか。Alwaysから数えて何匹目のどじょうか忘れましたが、しっかり中高年が劇場に入っていました。興行収入で上位にはいきませんが、炭火のようにじわじわ観られていくことでしょう。

では。