【本】「老後不安不況」を吹き飛ばせ!

「老後不安不況」を吹き飛ばせ! 「失われた25年」の正体と具体的処方箋

大前 研一 PHPビジネス新書 2017/3

大前さんの日本経済分析。低迷の原因を老後の不安としています。これまでの主張に沿った内容ですが、時代を経るにつれて問題がよりハッキリ認識できるようになったと言うべきでしょうか。

危機的な状況にある組織を見事に立て直すような”優秀なリーダー”には共通点がある。
それは、「一つのことしか言わない」ということだ。
(中略)
「自分の組織がうまくいっていない真の原因=根本的問題」は何かを徹底的に探る。そして、それを突き止めたら、「自分がリーダーとして働ける期間はこれだけしかない。その間に絶対やらなければならない最重要課題はこれだ」とそのことだけを言い続け、数年かけて何が何でも実行する。p.3

1989年には、日本の個人金融資産は約1000兆円だった。その後、日本は「失われた25年」と呼ばれる長期停滞に突入する。では、現在、その金額はいくらになっているだろうか。答えは1700兆円である。p.7

その資産のほとんどを持っているのが、65歳以上の高齢者。

年金の3割を貯蓄に回すという、海外ではおよそ考えられないようなことを続けながら、1人平均3500万円ものお金を残して死んでいく。p.9

対策は、個人資産が動く仕組みを作ること。税制を資産税、付加価値税中心にすることです。

介護については、p.134にドイツ人が作ったチェンマイの高齢者向け施設を紹介していました。

では。