ハードワーク―勝つためのマインド・セッティング
エディー・ジョーンズ 講談社 2016/1
ラグビー元日本代表ヘッドコーチの指導書。コーチング、比較文化論として、興味深かったです。
まず、印象的だったのは、日本の監督から学んでいる点。たとえば、ジャイアンツの原監督 p.78
原さんは、選手によって対応を変えていました。ある選手には父親のようにやさしく接するかと思うと、ある選手にはきびしい口調で応じていました。
その心は、p.142。
リーダーとして最も必要な資質は、観察力だと思います。部下の表情、態度、服装などから、今、どのような心理状態にあるかを読まなければなりません。
プロの厳しさを感じるのは、次の言葉。p.90
努力は100パーセントのものでないと、意味がありません。100パーセントで行うからこそ、何かを吸収できるのです。
異文化からの視点の大切さに気づくのは、p.89
日本のラグビー選手は、勉強すべき10代の頃に勉強せず、長い練習をしています。そして社会人の選手になり、長いトレーニングをしなければならない時、今度はあまりしないのです。
もう一つ、試合前の円陣を批判する場面 p.106。
ビジネスなど、たいていの勝負は長丁場です。そこで勝つためには、感情的で、興奮しやすい闘志は不要です。
日本のスポーツ指導者との違いを感じるのは、「怒る時は演技で」と語るところでした。p.145
では。