“日常系アニメ”ヒットの法則
キネマ旬報社 2011/5
オジさんにはわからない世界を理解するために読んでみました。
身の回り3メートルに題材をとったものがヒットする。日常系の世界を勉強させていただきました。身の回り3メートルといえば、バブル期の野村。忙しすぎて、嫁さんをその範囲で決定していたとかいう世代には、理解に時間がかかります。
「日常系アニメ」とは、日常のことを淡々と描いたアニメ。『けいおん!』『らき☆すた』のような作品をさす。起承転結、逆転のストーリーは不要。就職も厳しく、厳しい現実を生きる若者にとってみれば、ほのぼのとした日常にむしろ新しさを見出すという。
本書では、ゲームの「どこでもいっしょ」や、SNSも俯瞰しながら、ストーリーよりも、コミュニケーションの価値が高まった様子を描いています。それは、最終的に彼女=嫁となっていきます。
第5章では、日常系が作られる理由を考察しています。放送収入の低下と、レンタルとの対抗から、「萌」が残ったというのは、深いですね。
こうして見てくると、昭和の成功体験を持つ世代が、若年層マーケティングをする難しさがわかります。よほどセンスがないとつかめません。温泉地がすたるのも無理ないですね..。
では。