電子書籍の衝撃
佐々木俊尚 ディスカヴァー・トゥエンティワン 2010/4
iPadの登場で日本も(何度目かの)電子出版元年と言われておりますが、現状がよくわかります。
まず、驚くのが出版業界の衰弱振り。不動産屋になってしまった百貨店のことを思い出しました。利益を追求していくと、中の活字を読む必要もなくなっていたんですね。
次に、プラットフォームをめぐる各社の立ち位置がわかります。Amazon, Apple, Googleがそれぞれ戦略的な思惑からパンチを繰り出しているのに対し、日本は結局、世界を納得させるようなパンチを出せていません。エレキで学んだ教訓が、出版業界には伝わりませんでした。
最後に、「古いも新しいもない」という話。音楽も本も、デジタルデータでポータルに並ぶようになると、古いとか新しいという概念が希薄になるとありました。新しい競争が始まりますね。
では。
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