【本】鈴木敏文の「本当のようなウソを見抜く」—

鈴木敏文の「本当のようなウソを見抜く」—

勝見明 プレジデント社 2005年1月

大前さんが紹介していたので、読んでみました。以前、『強者のしくみ』をご紹介しましたが、本書では、より鈴木さんの思考法に焦点があてられており、次から次への名言が出てきます。顧客の捕らえ方という点でも、参考になりました。

2004年に放送された企業イメージCM「あなたにとってセブンとは?」は、鈴木さんが考えたんですね。顧客ロイヤリティに対する本気度が伝わってくるエピソードです。

鈴木敏文の「本当のようなウソを見抜く」—セブン-イレブン式脱常識の仕事術今の時代に本当にひつ方なのは、”顧客のために”ではなく、”顧客の立場で”考えることです。p.24

もの不足の売り手市場の時代には消費は経済学で考えればよかったが、今は心理学でとらえなければならない。p.64

一方で、北京のセブンイレンの伝票は、手書きからはじめるというリアリストぶり。人は手段が目的化すると、必要以上のものをつくりたがるののだそうです。

こう成功が並ぶと、経営の神様のように見えてくるのですが、決断の鉄則は、

素直に考え当たり前のことを行う p.240

誰にでもできるようで、実は、難しいことですね。私のまわりの「本当のようなウソ」を見極めるところから、はじめてみようと思います。

では。