【本】月に響く笛 耐震偽装

月に響く笛 耐震偽装
月に響く笛 耐震偽装
藤田 東吾 imaru 2006/12

 ヒューザーの小島社長に参考人招致で「何言ってんだよ。ふざけんじゃねえぞ。本当に。この野郎」と言われたイーホームズ社長によるドキュメント。


 446ページもあり、図表・写真もほとんどないので、読むのは大変です。『国家の罠』もそうでしたが、マスコミがわっと飛びつく事件を冷静に受け止めるというのは、本当に大変なことだと思いました。
 構造計算書偽造問題にしても、イーホームズもヒューザーも打撃を受けましたが、それで安心な世の中になったのでしょうか。事件は、結局、藤田社長が指摘したように、アパグループでも偽装が発見されました。
 経営者の方は、この本を危機管理の本として読むこともできると思います。藤田社長は、不正を告発し続け、指定確認検査機関の廃止手続きを取ることになりました。突然発生した危機に対して、どのように対応すべきなのか。株主、従業員、顧客といったステークホルダーを納得させる決断であったか、議論を深めるべきテーマだと思いました。

では(^^)/^