欲しい社員を無駄なコストゼロで採る方法
大友 常世 ダイヤモンド社 2006/4
リクルート出身者による採用指南書。リクルートは、さまざまなサービスを提供してきましたが、最大のヒットは、「リクナビ」でしょうか。
「大卒向け就職サイト比較調査2005」によれば、大学生の就職サイト利用は「リクナビ」が圧倒的なシェアを獲得しており、「毎ナビ」「日経ナビ」「[en]学生の就職情報」などを圧倒しているそうです。
とはいえ、有効求人倍率も1を回復し、採用が売り手市場になったこともあり、採用コストは上昇してきています。リクナビでも、新規は120万円からですね。
そんな中で、業者に任せるのはいいにしても、もう少し、自社ホームページで採用を工夫しようという動きが出てくるのは、自然な流れかと思います。
著者が主張するのは、「質」へのこだわり。採用が、人材のマーケティングだとすれば、働く側と雇う側のミスマッチを避けることが大切です。が、わかっていながら、なかなか現場ではできていないのが実情ではないでしょうか。
新卒がすぐに辞めるというのは、あちこちで聞きますし、先日のAERA(2006/12/12 P.16)でも「バブル入社世代の孤独」として描かれているように、長く勤めていても、悩みは尽きないようですね。
この本の趣旨は、P.82にあるとおり、
ネット時代においては、「採用ホームページ検索エンジン」を活用し、「自社の採用ホームページ」から人材を採用する??これこそが新の「第二次採用革命」であると宣言したい。
です。
しかし、実は、そこも通り過ぎているのかもしれませんね。mixiなどSNSで交換される採用関連情報が、仕事に到達するルートとして広がってこれば、取次ぎ業者が中抜きされる状況になってくると思います。
ともあれ、採用ページは、固まっていることが多かったので、本書は具体的にどのように改善すればよいのか的確にアドバイスをしているので、参考になりました。
では。